2000年生まれ以降の”ワクチン中止世代”の女性においてHPV感染率が大幅に増加。HPVワクチンについて科学的なファクトや論理よりも、社会的な”空気”の方が重くなった結果か。
SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は新イシュー「【子宮頸がん】大切なことを判断するためのデータや情報は自分で情報源を見て考えている?」について、当社が運営するSurfvoteでユーザーの意見投票を開始しました。
■背景
◇HPVウイルスとは?
HPVはヒトにのみ感染するごくありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性のうち50%~80%はHPVに感染していると推計されています。このHPVウイルスによって発症する典型的な例が子宮頸がんです。男女を問わず多くの人々がHPVに感染しており、そのうち一部の女性が数年後~数十年後に子宮頸がんを発症することになります。
日本では、2013年4月に12歳~16歳の少女が定期予防接種の対象になり、国も積極的に接種を推奨していました。しかし、「ワクチンを接種してから頭痛や関節痛などが続く」「接種後に失神した」などの副反応の発生がマスコミで大きく報道され社会はパニック状態となり、2か月後の2013年6月から積極的勧奨が差し控えられました。
◇ワクチン接種世代とワクチン中止世代
リアルワールドデータが公表した日本の若年女性とHPVワクチンに関するデータでは、HPVワクチン接種率の高い1995年〜1999年生まれはHPV感染率が低く、ワクチン中止世代の1年目である2000年生まれではHPV感染率が大きく上昇しています。
また近い将来、30代および40代の女性の子宮頸がんなどの増加が確実視されており、2000年~2003年の間に生まれた女性だけでも子宮頸がんに罹患(りかん)する人が約1万7千人、亡くなる人が約4,000人増えるとの推計もあります。(大阪大学・大学院 医学系研究科 上田豊講師らの研究グループ)
◇「空気やムード」は「ファクトや論理」よりも重い?
そもそも接種が控えられるようになった原因に立ち返って見てみると、社会の「空気」や「ムード」といった非言語的な要素が私たちの行動に多大な影響を与えていることが分かります。Surfvoteでは、今回のHPVワクチンを例に、法的拘束力がなくとも社会や健康にとって重要な「ガイドライン」や「指針」について、SNSなどでも意見が分かれていて判断に迷う場合、最終的に自分の立場に最も大きい影響を与えるものは何かを問うイシューを発行し、意見投票を開始しました。https://surfvote.com/issues/eb4pzz9rhekt
■Surfvoteとは?
当社が提供するSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。Surfvoteでは「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の意見を投票できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。
イシューは当社編集部だけでなく大学の先生やさまざまな分野の専門家にも執筆のご協力をいただき発行しています。投票結果は適宜、関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。https://surfvote.com/
■Polimill 株式会社
Polimill株式会社は目的特化型SNS【Surfvote】を運営・提供するITCスタートアップ企業です。
Surfvoteは社会課題に特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。https://polimill.jp/